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   第17章

「へっ、へっ、へっ・・・動くと、きれいな顔にキズがつくぜぇ。」若者が美樹の顔の前でナイフをひらひらと動かした。
「わたしに近づかないで!」美樹が再び叫んで若者の顔をにらみつけた。
−−−−園田は、この若者たちに私を嬲り者にさせるつもりなんだわ。なんて卑劣な!
美樹はぐっと歯を食い縛った。園田の気配は近くに無い。どこかの木の陰で、自分がぼろぼろに犯されるのを楽しみながら見物するつもりに違いない。

「おい」ナイフを手にした若者が、美樹の横にいる若者にあごをふって合図した。
「へへっ」無遠慮に手が美樹の胸に伸び、半ば開いた襟から直接美樹の乳房をわし掴みにする。そのまま乱暴に乳房を揉み始めた。
「うっ・・・くっ・・・」美樹が低くうめいた。
「へへへーっ、すげぇおっぱいだぜ。たまんねぇや。」ぐいっ、ぐいっと揉んでいた手を、今度は乳首に移動させて指でしごく。
「きゃっ!・・・や・・・やめて!」美樹がたまらず悲鳴をあげた。催淫剤をうたれ、さんざん卑作に嬲られた美樹の体は、男の愛撫に敏感に反応し、強烈な快感をすぐさま発し始めた。
「くっ・・・ううっ・・・」食い縛った歯の間から、どうしようもない喘ぎ声が漏れ出した。

「おおっ!乳首がびんびんにおっ立ってるぜ。この女、感じまくってるじゃねぇか。」若者が調子にのって美樹の乳房を責めたてる。
「くぅぅ・・・もう・・・やめ・・・て」
「口ではやめて、とか言ってるが、オレたちに犯されまくりたいんだろ?」
「おい、めんどうくせぇから脱がしちまえよ!」堪りかねた別の若者が修行服の帯に手をかけた。するっと帯をほどき、着物を下にひっぱると、すとんと修行服が落ち、夜目にも鮮やかに、美樹の真っ白な裸体が街灯の下にあらわれた。
「うっそーっ!」
「マジかよ!」口々に取り巻いた若者たちが、囃し立てた。
巨乳なのに形よく前に突き出した乳房、くびれた腰からなだらかに盛り上がるヒップ、スラリと長く伸びた脚・・・まるでモデルのように整った裸が、前を隠すことなく突っ立っている。美樹は若者たちの視線から身を守るように、顔をそむけて唇を震わせていた。

「たまんねぇぜ!」先を争って四方から手が伸ばされ、美樹の体をまさぐり始めた。尻、腿、背中、腰、乳房、を多数の手が撫でまわし、つまみ、愛撫する。若者たちは野犬のように息をはぁ、はぁと荒くしながら、美樹の体を触りまくった。正面でナイフを構えている若者も、ごくりと生唾を飲み込んで、あまりに美しい美樹の裸体を凝視している。
「うううっ・・・くうううっ・・・」美樹は必死に声を出すまいと堪えているが、次第に全身が欲情に赤く染まり始めた。尻の後ろから手を差し込んで、美樹の秘裂を擦り上げていた手が、ふと止まり、若者のひとりが叫んだ。
「おい!見ろよ!濡れてるぜ!」ぬらりと愛液で光る手を他の若者たちに見せつけた。
「もう・・・やめて・・・」美樹が力無く訴えた。体全体が欲情してもう止まらない。こんな状況でも感じてしまう自分の体が恨めしく、悔しくて美樹の両目から涙があふれた。

「ひひっ!嬉し泣きかよ!もう我慢できねぇ。よぉし、そこの草むらに連れてって、犯りまくるぜ!」
「よっしゃぁ!」若者たちは先を争って服を脱ぎ始めた。
−−−−もう・・・ダメだ。また嬲り者にされるんだわ。
美樹の心が絶望に沈んでいく。同時に被虐の暗い炎が燃え盛り始めた。男のイチモツを咥え、前からも後ろからも挿入されてのけぞり悶える自分のイメージが、頭の中に広がっていく。
その時、涙にぼやけた美樹の視界がふいに暗くなった。



気を失った時と同様、突然、意識がもどった。体が燃えるように熱い。どこかの部屋に横たわっているようだが、部屋がぐるぐるとまわっているような感じで、自分がどうなっているのか分からない。体が鉛のように重く、とめどもなく汗が全身から吹き出している。周囲でざわざわと人のざわめきが聞こえる。
美樹はゆっくりと目を開けた。高い天井からこうこうと照明の光が降り注いでいる。なんとか首だけ起こして見まわすと、大勢の男や女の信者が部屋の壁にそって立っており、がやがやと私語をしながら、横たわる美樹のほうを見ている。一面に畳がひかれた広い道場のような場所のほぼ中央に、美樹は横たわっていた。体にはメタル製のブラジャーと白い絹のパンティを身につけていた。ブラジャーが巨乳を押しつぶすようにとりつけられていて、胸が苦しい。

美樹は起き上がろうとして、強烈なめまいに襲われ、ぶざまに尻もちをついた。周囲からどおっと笑い声が起こる。その時、ふいに「金蛇様のおなーりー」という甲高い声が部屋中に響いた。美樹が扉のほうを振り向くと、金色の仮面をつけ、髪を長くのばした女が部屋に入ってきた。仮面には蛇の頭をデザインした不気味な模様が描かれている。女は美樹と同じように、裸の上に金色のメタル製ブラジャーと金色のパンティをつけていた。美樹よりも豊満な体つきだが、スタイルは悪くなかった。仮面の女がゆっくりと美樹のほうに近づいてくる。周囲の信者たちは一斉に膝まづき、手を合わせて教祖を拝み出した。美樹はよろめきながら、ようやく立ちあがった。

「白鳥美樹!そのほう、我が教団に潜入し、我がしもべを拉致するとは不届き至極なり!」仮面の女が歌うような調子で美樹に指をつきつけた。信者たちが教祖の言葉にひれ伏す。
「その汚れた心根を正し、金蛇の聖なる光をそのほうの体内に注ぎ込むため、我、自ら仕置きをしてくれるから、心して受けるのだ!」
「な・・・何を・・・」美樹は言い返そうとしたが、再び強いめまいに襲われて、がくっと床に手をついてしまった。
「くっ、くっ、くっ・・・」美樹の背後から園田の嘲笑う声が聞こえてきた。


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